《ペテン師 in Bali ・・・Vol.2》

Vol.42 2002/04/07

思わぬ機内上映で緊張がピークに達した着陸も無事にこなして、
着いたよ着いた、バリ島に。
真冬の日本から来たわけだからスゲー気温差を想像してたんだけど、
そんなでもないです。
本当に進んでるんだろうな、地球温暖化。

さて、パスポートの更新直後で渡航履歴がなんも書いてなかったから
イミグレに因縁つけられるわけもなく無事入国。
イエ〜〜〜イ!

続いて持ち物検査。
ターンテーブルで待ってると、お、きたきたオレのスーツケース。
いつもならここで勝手にバッグ運んどいて「シェンエン、シェンエン(千円千円)」 と
後でうるさい極悪ポーターに要注意のところだけど・・・。
いないよ、ポーター。
前回来たときも減ってたけど今回はさらに激減。
やはり悪名高過ぎってことで排除されたのか?
クタの物売りもそうだけど、インドネシアのドル箱「バリ島」の健全化に
インドネシ アの並々ならぬ気合を感じます、押忍!

さて、ターンテーブルを回ってきたオレのスーツケースをよくよく見てみると・・・
ゲ!大きくバッテンが書いてあるじゃねえか!
どこで書かれるのかよく知らないけど不審な荷物の場合、
スーツケースにチョークで 大きいバツが書かれる。
つまり「手荷物検査の方、この荷物は不審なものが入ってるかもしれないので
よくチェックしてください。」って目印なわけだ。
で、オレの側に心あたりは・・・・ あるある、心あたり。大ありよ。
ズバリ言って「メロン」だ!
前回来たときにはマスカット2房持ち込んで日本人の友人とフルーツパーティー開いて大盛況。
マンゴだろうがジャックフルーツだろうがパパイヤだろうがアボガドだろうが
何でもありのフルーツ天国で、あえて日本の岡山からマスカットを持ち込んで食すこの贅沢 !
味をしめて今回は「河口メロン園」のアールスメロン(3500円)を2玉持ち込んだ。
でもこれ、もちろん法律違反。
スーツケースの中にヒッソリとコッソリと忍び込ませたメロン。
X線の検査した時に、丸くて大きい変なものが写ってたから思いっきりチェックされたんだろう。
「まさか気づかれねぇだろう」と簡単に考えてたら大間違いだった。
こんな時にすることは一つ。
スーツケースのバツ印を手で消す。
もうゴシゴシゴシゴシこすって速攻で消すのみ。
う〜〜ん我ながらアッと言う間に消せましたですな、これで大丈夫(のはず)。
すこ〜し心に引っかかるものがあるがモタモタしてても始まらない。
持ち込み品の検査に挑戦だ。

フンフンフ〜ンと何気なく鼻歌でもカマシながら検査官に申請書を提出、
足早にその場を立ち去ろうと思ったら・・・
「エクスキューズミー、そのスーツケースを台にのせて開けなさい」
ドシェ〜〜〜!! ちゃんとバツ印消したじゃ〜ん!
オレの身なりが怪しいからとにかく開けさせるのか?
そんなの差別じゃ〜日本大使館に連絡しろ〜!
(メロン持ち込んでてそんな事言えた 義理はないけど)
とか内心ではパニクリながらスーツケースを持ち上げようと抱えると。
スーツケースのオレから見て裏側(検査官から見てモロに正面)にチョークでバツ印が!
反対側を消し忘れた・・・
ターンテーブルのところであまりまごまごしてると怪しまれると考えすぎて、
裏側のチェックを忘れてた。
そりゃぁ開けろと言われるわな。
もうこうなったら仕方が無い。
スーツケースを開けるしかない。
もしかしたら見逃すかもしれないじゃないか、
直径17センチの大玉メロン(絶対見逃さねえよ)。
渋々スーツケースを開けるといきなりゴロンゴロンと大玉メロンが・・・ あぁ、ダメだ。
せっかく食べごろをあわせて買い付けて持ち込んだメロンがパーだ。
もっと慎重にバツ印をチェックしていれば・・・後悔先に立たず。クーッ(泣)!

「エクスキューズミー、コレはなんですか?」
何ですかってメロンに決まってるだろう。
甘くて美味しい河口メロン園の純系アールスフェイバリットメロンだよ。
捨て鉢になりながら説明するのもめんどくさいから
「それはオレのデザートだ。ホテルで食べるんだ」と説明したら・・・
おいおい、「ふ〜〜ん。」と興味無さそうにメロンを元に戻し始めるじゃないか!
元に戻すんじゃないだろう、没収だろう。
と、そのとき検査官の目に2本のボトルが目に止まった。
「コレはなんだ?」 それは関空で買った日本酒1リットル×2だ。
酒の持ち込みは1人1リットルまでだからコッチも違反と言えば違反。
1本1000 円だしそんなにこだわって買ったわけじゃなし、そんなことすっかり忘れてた。

「それは日本のアルコール、サケです。」
キラ〜〜ン! 検査官の目がいきなり輝いた。
「オ〜、インドネシアへの酒の持ち込みは1人1リットルまでです。
あなたはタックスを払うかアルコールの持込をあきらめなければいけません。」
メロンは?
そんな質問を飲み込んで、オレは
「そうなんですか、知りませんでした、 サケはいり ませんので没収してください。」
と言うが早いかスーツケースの蓋を閉めてマッハで 持ち込み検査を脱出。
検査官はゲットした日本酒をながめてご満悦の様子だが、
コッチにしてみたら本来没収のメロン2玉のタックスが1000円なら安いもんだ。
足早に空港の外に飛び出して振り返る。
追っ手(?)は来ない。

う〜〜ん、なんだか知らないけど通関できたよ。
ちょっとヒヤヒヤしたけど結果オーライか?
よ〜〜〜しこの調子で買い付けも上手いこと凌ぐぜ!

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